USで生活していると、デジタルマーケティングを身近に感じます。「US奮闘記07.ターゲティングが歓迎されるUS事情」の続きです。

店舗撤退と別店舗の案内メール

モールでよく見かけるアパレルのAmerican Eagle Outfittersで何度か購入したことがあり、会員登録もしているのですが、Salt Lake Cityのダウンタウンにある「The Gateway」というモールから撤退するというお知らせメールが届きました。
優れているのは、撤退のお知らせに加えて、でも近くにまだお店があるよ、20%クーポンをどうぞ、とメリットをオファーしている点です。

地域に合わせて配信されたEmail

ただの撤退のお知らせであれば即ゴミ箱行きになるところですが、クーポンが付いているのでメールを消さずにとっておくだけでなく、機会があれば立ち寄ってみようという気になりました。

このHTMLメールは、撤退する店舗のモール名「THE GATEWAY」と、近くにまだある「FASHION PLACE MALL」の部分のみが画像ではなくテキストになっています。
全店舗を対象としてこのような案内メールを定期的に送信する仕組みがあるのでしょう。

旅行の値段ドロップのお知らせ

IA Summitの参加を検討するためにExpedia.comでNew Orleans行の飛行機とホテルの空き状況と値段を調べていたのですが、まだ行くことが確定していなかったので、予約も保存もしないでサイトを去りました。
ところが約1週間後に、Expediaから「New Orleans行のチケットが120ドル安くなったので今すぐ予約を」というお知らせメールが届きました。参加が確定していたら、即クリックして予約を完了していたところです。

飛行機もホテルも、日によって価格が変動するのですが、いちいちチェックしていられません。
サイトには多分価格変更通知の機能があるのでしょうが、そういう機能をセットするのも面倒なので使ったことがありません。Expediaはユーザーの検索行動を利用してリターゲティングを実施しているのですね。
ターゲティングは監視されているようで気持ち悪いと思いがちですが、自分の役に立つのならどんどん実施してほしい、と思いました。

病院のFollow Us on Facebook

アパートの隣に大きな病院があります。緊急ヘリも到着する大きな病院で、敷地内に道路に向けた電光掲示板があります。何秒か経つと表示内容が切り替わるのですが、時々「Find Us on Facebook」が表示されます。
表示されるのは約1秒と一瞬ですが、お馴染みのFacebookロゴが表示されるので、「え、病院になぜFacebook?」と違和感を感じ、つい二度見してしまいます。

病院の駐車場に建てられた電光掲示板

実際のFacebookページは地味ですが、初期費用と運用費用をかけた宣伝の設備を使ってFacebookページの案内をするということは、Web担当者のボランティア的な作業ではできません。
組織ぐるみで重要性を認識し、取り組みを行っているんだろうなーと思って毎朝見ています。