コンセプトダイアグラムの描き方
コンセプトダイアグラムは2008年から進化し続けてきました。時期や人によっていろいろなバージョンが生まれたので、最新の描き方を公式情報としてこのページでまとめていきます。
描く順番
- まず事業(商品やサービス)によって成熟した対象者の状態を「ゴール」に置く
- ゴールから遡った対局の状態「スタート」を決める
- スタートからゴールまでの心理要因(ハードル)を2つ選んで縦横の軸に設定
- 軸に沿ったゴールまでの心理の過程を、ステップ(箱)と矢印でつないでいく
- 矢印の上に企業の施策を乗せる
ゴールのポイント
- 事業によって成熟した顧客の状態
- NG例:「売上増加」「会員100万人突破」 - 企業視点すぎる
- NG例:「○○のファンになる」「○○が大好き」 - 企業視点すぎる
- 顧客の抱える悩みや潜在ニーズが満たされている状態
- 一過性ではなく持続的な状態
- なるべく遠くに設定する
- 到達を支援する施策を打てないゴールだと遠すぎる
- が、近すぎるよりも広すぎる方が良い
- 商品やサービスは手段なのでゴールや軸に入れない
「ドリルが欲しい」>「穴が欲しい」>「カバンを掛けたい」>「スッキリ片付いた家でくつろぐ毎日」のように、目的と手段を区別しながら広げていく
スタートのポイント
- アプローチ可能で見込みのある潜在顧客の心理状態を抽象的に表現する
- ゴールから縦横の軸を両方とも最低に戻した状態
- 必ずしもニーズや課題を自覚しているわけではない
- 抽象化し、複数の具体例を吹き出しで紐付ける
- 良い例:「ムリ…」「何でもいい…」(色々な理由で受け身や無関心になっている状態)
軸のポイント
- 心理的な要因であって、結果ではない
- NG例:満足度 達成感
- 難しい場合は『知識』系と『モチベーション』系がオススメ(文言は具体化すること)
- ステップが斜めにまっすぐになる場合は縦と横の軸が似通っているのでNG
- 企業視点すぎる軸だとステップが不自然になるのでNG
- NG例:「ブランドへの信頼」「ファン度」→顧客にとって商品や企業は手段でしかない
ステップのポイント
- スタートからゴール到達までのハードルを乗り越えた状態
- 「訪問」「登録」「購入」などのタスクは手段なのでステップではなく施策へ
- 気持ちや態度、価値観の変化を意識する
- それぞれのステップで顧客の表情(喜怒哀楽)が浮かぶように
- 2行以内で表現(動詞・体言止め・心の声)
- 2〜3段階で軸を進める
- 数は7つ以内に抑える
- 抽象化し、複数の具体例を吹き出しで紐づける(吹き出しの位置は縦横の軸を考慮)
- 良い例:
- 「ムリかも」(心理ハードルを感じて諦めている状態)
- 「何とかなりそう」(解決策を自分ごと化し、希望が見えた状態)
- 「~に手ごたえ」(知識でしかなかった「良さ」を実感・体感した状態)
- 「意識が広がる」(興味関心の対象が広がった状態)
施策のポイント
- まずCDの矢印の上に満遍なく乗せて、ステップの妥当性やバランスを検証する
- 詳細に関してはExcelの整理表に記入していく
- オンライン/オフラインにこだわらず、網羅的に記入する
- どんな状態のどんな人にどうなってもらうためなのかを意識する
- 現在実施中の施策と今後の新アイデアの両方が必要
2018年10月追記
コンセプトダイアグラム公式サイトを立ち上げました。