これまで、数百人は面接してきました。自分自身も7回転職しているため、面接は自己流のスタイルができつつあります。

そこで、受けている企業が自分にとって最適かどうかを見極めるために自分が実践している面接ライフハック(?)を6つ紹介します。

1. あえてエージェントを通す

紹介された人材が入社に至った場合、企業は年収の3割前後を人材紹介会社に払う必要があります。この費用は減価償却できないので、P/Lインパクト大です。企業としては、直接応募や社員紹介で採用したいところです。景気が悪くなると、このコストはすぐにカットされがちです。

これを逆手にとります。

  • その企業には、何百万円も払う余裕はあるのか?
  • 人材を資産として考え、投資するつもりはあるのか?
  • そこまでしてでも、自分の採用は企業にとって重要なのか?

踏み台として利用するのです。

2. 準備をしない

事前に企業について調べたり、想定質問への答えを考えたりするのが王道ですが、準備や調査はほとんどしません。

その代わり、調べたいことを明確にしておき、面接で質問します。

これには、いくつかの理由があります。

  • 面接官の答える能力をテストするため
    ・・・どのような会社で、どのような仕事内容なのかを、的確に伝える能力はあるのか?
    数人と話をしてもイメージが沸かないようなら、伝える能力や自分たちを客観視する力が不足しています。
  • 高い忠誠心を期待する企業カルチャーではないことを確かめるため
    ・・・業界やその企業について詳しく調べていることを求めるような閉鎖的な会社に入ってしまうと、後で窮屈な思いをするので。

3. 同じ質問を別の人に繰り返してみる

毎回、別の人に同じ質問をしてみます。
ミッションや職務内容、課題などに関して、どれ位共通の認識を持っているのか?部署内の風通しの良さが分かります。

4. 前のめりにならない

面接はお見合いのようなもので、双方の需要と供給が合致するかを確かめるのが重要です。
ちょっと引いて、自分はこんなことしてきたけど、どう?と相手の反応を見ます。

面接で話を聞く前から「御社が第一志望です」だなんてただの思い込みや建前でしかありません。

5. 不満や困っていることを聞き出す

何の不満も無い、完璧な職場なんてありえません。課題や不満、問題点は必ずあります。それを解決できれば、自分の職務を超えた高い価値を出すことができます。直接的に求められていることに答えるだけでは、100点しか出せないので、このオポチュニティを見つけ出すのが重要です。

例えば

  • 本社に振り回されることが多く、論理的な説得ができていない
  • 制作と開発の仲が悪い
  • チームのモチベーションが低い
  • ベンダーとの良好な関係を築けていない
  • 社内プロセスが古く、効率が悪い
  • 変化を起こしにくい保守的なカルチャーが蔓延している

改善の余地が残っているのはチャンスです。こういう改善点が見つかると、ワクワクします。見つからない会社には入りたくありません。

6. 面接官全員と一瞬に働きたいか考える

面接で対応するような人は、リーダー以上の職位にある人達です。

  • リーダーの資格はあるのか?
  • 社歴だけで昇進していないか?
  • 社外に目を向け、自分たちを客観的に評価できているか?
  • 権限に酔って威圧的になっていないか?
  • 人の話を聞ける人なのか?
  • 一緒に働きたいと思える人なのか?

を判断することによって、採用や育成、評価システムの健全性を確かめられます。

以上、私が採用面接を受ける時に気をつけている6つのポイントについてご紹介しました。面接は、選ばれる場でもあり、選ぶ場でもあるのです。

かなり個人的なバイアスがかかっているのでそのまま真似は危険かもw。何でも常識を疑い、経験に基づいてクリエイティブに考えて行動してみるのがオススメです。