Windowsを遠隔操作してきた10歳との新コミュニケーション分析
我が家のiPadには、リモートデスクトップやVNC、LogMeIn系アプリがたくさん入っていて、自宅とクラウドPCを遠隔操作できるようになっています。
WindowsやMacをiPadやiPhone、デスクトップから遠隔操作するというこのスタイルは、大震災の後に活躍しました。
理由1. 会社のMacを使えた
まず、翌週の自宅待機中に、会社の作業環境をそのまま使えました。GmailやDropboxなどでデータはローカルに置かないようにしていたものの、環境が変わると何かと不便です。
理由2. 停電も安心
3G環境でiPadを使えば、停電中も遠隔操作できます。パパは普段からリモートデスクトップ用の仮想マシンを使っているので(デスクトップPCを使う時も)、停電も無関係。多分、仮想マシンの方がCPUパワーや電源の効率が良いので、デスクトップマシンよりも節電になるかも。
また、デジカメ画像など大事なファイルは全てDropboxの有料プランでバックアップしてあるので、自宅PCが壊れても情報資産はダメージ少です。
そんな環境で震災の後、寝室で自宅PCを遠隔操作していたところ、子どもが覗き込むので、
パパ:遠くからパソを操作できるんだよ
と教えてみました。すると、iPadを片手にPCの前まで駆けていき、iPadでマウスをリモート操作しながら
へー、こうなってるんだ
とスグに理解したようです。操作方法も教えていません。
次の日、パパがPCをPCの前でリアルに使っていたところ、カーソルが急に動き出しました。あれ、マウスが壊れた?と思ったのですが、よく見ると画面に「LogMeInがスタートした」というポップアップメッセージが。
え、子どもがリモート接続してきた?
面白いので何をするか見ていたら、ブラウザのタブを開いてB’zのサイトの新着情報をチェックしているではありませんか。さらにゲームのWikiをチェックするのが日課になっているんですが、FlashなのでいつもiPadからは閲覧できず、仕方なくデスクトップを起動するという課題を抱えています。
見終わったっぽいので、ブラウザのアドレスバー**でチャット**しました。
そして、夜にも。
記録しておきたいので、エディタ画面上でチャットすることにしました。
パパ:何?
子ども:つかれた みるだけ ねむい はぶらし ようい して よ ね
iPadのバーチャルキーボードなので、句読点を入力できないようです。
宿題を終えて毎日寝る前に、歯ブラシを持っていくのがパパの役目です。水道水を飲まないようにしていたので、脱水症状にならないように飲み物をオファーしました。
パパ:わかった なんか飲む?
ママの声:「トマトソース早くかたして。悪くなっちゃう」
子ども:わお わるくなっちやう
パパ:いまかたす
子ども:ままおうWwwwww おうww はぶらし もう いいや ひつようない
まま:おれがやったz
パパ:あいうえお
↑最後の2行は子どもの成りすましです…
ふざけたり成りすましたりと、子どもは前向きですね。楽しもうとする姿勢が染みついています。というより、人間は誰でも最初は前向きで好奇心と行動力に溢れているのかも。
さらに翌日も。
パパ:なんじゃ?
子ども:けんがくう だよ
パパ:じゃまするでないぞ
子ども:あれ のばすおとが でない
パパ:?
子ども:なんか変 ええええ
パパ:分かった。これでしょ「~」または「-」
子ども:みぎのやつがでない
パパ:iPadからだとキーボードの文字の並び方が変かも。ま、いいから。
子ども:ねえ ぱぱもうの き ぼ ど これでもつかえるの
子どものiPadには、外付けキーボードの設定をしてません。
パパ:Bluetoothの設定すればね。後でやっとく。パパのiPad貸すよ
子ども:いぇい
(貸した後に)
子ども:ねえ ぱぱもうのろぐみいいんどこ
パパ:フォルダに入ってる。「リモート」とか
って通じるかな?iOSを4にアップデートしてからアプリをフォルダに入れられるようになったって、教えてなかったな。フォルダ名も「Remote」と英語だし…
子ども:あった
パパ:こっちは切ってよ。二重接続になるから
子ども:どうやってきんの
パパ:ボタンをダブルクリックすると、下に起動中のアプリが出るから、×で終了
子ども:おk
アッサリ見つけた様子。でもマルチタスクの切り替えやアプリ終了の概念と方法も教えてなかったな…あのアイコンを長押ししてバッテンをクリックするユーザーインターフェイスは、アプリ削除と似ているから迷うだろうな。
(「×」ではなく「-」だとエントリーを書くためにキャプチャして初めて気づきました汗)
いや、よく考えたら強制アプリ終了ではなく、普通にアプリ内で接続を切る方がスマートだった… 今ごろ分からなくてオロオロしているだろうから、ITエキスパートのパパが救いの手を差し伸べてあげよう。
パパ:間違えた。右下に切るための×ボタンがあった。
子ども:もうわかった
あれっ、教えなくても正しい方法を自分で見つけたんだ…
パパのいうことを盲信しない批判的精神があり、分かったつもりになって目の前の事象が目に入らなくなるというトラップも避けられたようです。
というわけで、Dropboxでのチャットから、さらに進化してます。
4月からはもう小学5年生です。
次回はノートパソコンの機能を自分で見つけたエピソードを紹介します。