就職も転職も独立も、それ自体が目的だったわけではありません。自分にもみんなにも心地よく役に立つWebを実現するため、その時々で必要な場所と役割を選び、1995年から制作、情報設計、UX、事業、アナリティクスを行き来してきました。

2020年以降はプロジェクト支援を中心に、データ統合と自動化、CXを捉える指標の定義と可視化を実践しています。コンセプトダイアグラムとカスタマーアナリティクスも、現場で得た学びをもとに更新を続けています。2026年からは、長く止まっていたこのサイトの記事を現在の環境と考え方に照らして見直し、更新の再開を進めています。

仕事も就職も、実現したいことのための手段

1992–1999 インターネットで、できることを試す

大学で海外との電子メールに触れ、米国で買ったPowerBookを国際電話でネットへ接続しました。1995年に入社した印刷会社では、商用インターネットの実証部門でWeb制作だけでなく、メールクライアントや3次元チャットなどの立ち上げに参加。まだ正解のない技術を、自分で調べ、つなぎ、試すことからキャリアが始まりました。

2000–2004 作ることから、人が使う体験を考える

外資系Webコンサルティング会社へ移り、ユーザビリティ、IA(情報アーキテクチャ)、UXに取り組みました。大学で学んだ心理学と、制作の現場で身につけたUIやデザインを結びつけ、Webを上手に作るだけでなく、人が迷わず使え、目的を達成できる体験を考えるようになりました。

2005–2011 提案する側から、変える側へ

良い提案をしても、外部からでは組織やサービスが変わらない。その限界を感じ、WebCrew、楽天、GILTなどの事業会社へ入りました。個別の画面だけでなく、システム、業務、組織を横断してUXを改善し、楽天ではAdobe Analytics(当時SiteCatalyst)の全社展開、GILTではKPIの再定義とCRMを推進。人の変化、企業が提供する体験、検証に使うデータを一枚につなぐ図解手法を「コンセプトダイアグラム」と名づけたのも、この時期です。

2011–2014 利用する側から、製品をつくる側へ

日本の利用企業で感じた課題を製品へ反映するため、渡米してAdobe米国本社へ。開発部門でバグ対応の優先順位やドキュメント改善に携わり、プロダクトマネージャーとしてAdobe Analyticsの企画・開発を進めました。日本と米国、利用者と開発者、現場と製品をつなぐ仕事でした。

2014–2020 一社への所属から、複数組織での実践へ

巨大企業による寡占が進む未来は、若い頃にインターネットへ期待した姿とは違う。新しいことを始める人を支援するため、帰国して独立しました。Adobe米国本社から帰国した後は、再び一つの会社へ所属するのではなく、実現したい変化に応じて複数の組織へ異なる形で関わる道を選びました。

電通レイザーフィッシュ(のちの電通アイソバー)ではCAO、インテリジェンス ビジネスソリューションズでは戦略顧問、ビジネスサーチテクノロジでは社外CAO(2013年就任)、ナイルではデジタルマーケティング戦略顧問を担当。組織改革、人材育成、方法論やサービスの開発に携わりました。これらの顧問は段階的にすべて終了しています。

同じ時期には、宣伝会議や自主企画のセミナーで実務知を共有。ITpro、Web担当者Forum、MarkeZine、ZOHO Blog、電通アイソバーブログなどで、連載、寄稿、対談、取材を通じた発信も続けました。テーマはアナリティクスの操作から、顧客理解、CRM連携、データ可視化、CXへ広がっていきました。

2020–2026 充電期間として、実践を深める

コロナ禍を機に、セミナーやワークショップ、執筆を休止しました。公開の場からいったん離れる一方、充電期間として個別のプロジェクトへ深く関わり、方法を更新してきました。複数のデータを統合して扱える状態をつくり、定型作業を自動化する。企業都合のKPIだけでなく、顧客に起きる変化を捉える指標を定義し、組織が判断に使える形で可視化する。ツールの導入やレポートの納品で終わらず、組織の判断、仕事、顧客体験が変わるところまでを実践してきました。

2026–現在 公開と発信を再開する

現場で方法論を更新する一方、公開記事の多くは古いまま残っていました。2026年から、今も役立つ記事を選び、現在の技術、プライバシー、AIを前提に書き直す作業を進めています。

変わらず問い続けていること

関心があるのは、数字そのものより、人がどう考え、行動し、企業とどのような関係を築いているのかということ。複雑な状況を俯瞰して構造を捉え、具体的なデータ、UI、業務へ落とし込む。その往復から、コンセプトダイアグラムやビジュアルWeb解析が生まれました。

分析は企業の成果を説明するためだけにあるのではありません。企業が顧客視点へ立ち戻り、理念やビジョンを日々の判断、サービス、顧客体験へ反映するためにもデータを使うべきです。同意やプライバシーを尊重し、行動データ、集団の傾向、定性調査、AIによる探索を組み合わせながら、顧客を追跡するのではなく理解する方法を追求しています。

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著書と主な活動

歴史資料

2010年のWebアナリスト清水誠インタビュー告知画像

2010年、Webエキスパートによるインタビューの告知画像。当時の活動を伝える資料として保存しています。

現在の活動と相談については、お問い合わせにまとめています。